あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった-カウラ捕虜収容所からの大脱走- ノーカット完全版

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あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった-カウラ捕虜収容所からの大脱走- ノーカット完全版



価格: 3,982円


VAP,INC(VAP)(D)
発売日:2008/07/25




今、改めてカウラを思い出しました
先日、日本テレビ開局55周年記念で放送されたときには、仕事でTVを見ることができず、DV
Dの予約を受け付けていることを知って早速購入しました。

私自身このカウラの地で、現在も行われている慰霊祭や桜祭りに携わったこともあり、そ
の時には理解し得なかったカウラの捕虜収容所での出来事をドラマを通じて20年ぶりに目
の当たりにしました。



ドラマとしても、大変すばらしいものに仕上がっています。大泉さん、いい味出してます
よね...。





平和な今、観るべきドラマ
戦争を知らない世代の私たちが知るはずもない事実。に基づいたドラマ。
○脱走する=死ぬ
×脱走しない=生きられるが非国民扱いされ生き恥をかく(戦死した戦友に申し訳ない)

の選択をする為に使われたのがトイレットペーパーです。
トイレットペーパーに脱走賛成の○か反対の×を書いて投票する。このシーンがタイトル
になっているんですね。
たとえ×を書いたとしても強制的に脱走させられ、生きて日本に帰りたがってた人たちが(
本当は全員生きて帰りたかったはず)殺されていくシーンは思い出しただけでも涙が出ま
す。
当時は捕虜の身で生きて帰ることは許されないとう戦陣訓「生きて虜因の辱めを受けず。
死して罪禍の汚名を残すことなかれ」に洗脳されたかのように日本兵には叩き込まれてい
たそうで。
今の私たちには理解できない事実です。
大泉さん演じる二郎さんが言ってたセリフ‥本来敵であるアメリカ人に介抱されたことを
振り返り、アメリカ人のことを「人間だったんだよ」と。さり気ないシーンでしたが私に
はとても印象的でした。
敵であれ味方であれ皆同じ人間。
そのことを全ての人間が思っていれば昨今の悲惨な事件や今もどこかで起きている戦争な
んてなくなるはず!
世界中の人に観て欲しいとすら思うドラマです。

ハケンの品格メンバーで制作されたドラマですが、笑いどころはなく終始泣きっぱなしで
した。
阿部サダヲさんは憎まれ役を流石の演技でこなしておりました。本当に最後まで憎かった
です(笑)

今まで公にしなかった日本政府も憎いです。
原作者の中園ミホさんもお祖父様もドラマ化して公にするには勇気が要ったでしょうね。
隠されてた真実を素晴らしいキャスト、スタッフ皆さんで最高のドラマに仕上げてくださ
ったことに私は感謝したいです。
高校の授業でプラトーンを観ましたが、これからはこのドラマを授業に是非とも使ってい
ただきたい!




語ることの出来なかった歴史
捕虜になるぐらいなら、死ぬことを選ばなければいけなかった時代に

捕虜となった兵士達の物語。

主人公に話題先行のアイドル等ではなく演技力に定評のある大泉氏・小泉氏を置き

当時の価値観(捕虜になるなら自決せよ)に基づき粛々と物語が進められていきます。

役者・価値観を忠実に再現しているため近年まれに見る名作の戦争ドラマだと思いました




今まであまり語られなかった歴史にクローズアップしている点がこのドラマの見所のひと
つではありますが、もうひとつ私はあると思います。

大泉氏が劇中繰り返し言い続けている言葉です。

『今日一日を精一杯生きようよ。

生きていればきっといいことあるからさ』



当時に比べればはるかに幸せなはずの今の世の中で、

ワーキングプアや夢が持てずに苦しんでいる若者達への励ましの言葉にもなると思いませ
んか?



<DVD版のテレビ放送との違い>

テレビ放送に未公開シーン追加(40分)や

脚本家中園ミホさん、出演者のインタビューが追加されるそうです。







今私達が知って学ぶ事。
カウラ捕虜収容所の脱走事件

オーストラリアでは歴史上で有名